初めの一歩

 

 

 ビイールママ、研修一年目の出来事です。


 

指導教官の担当患者様を、

ビイールママが担当する機会がありました。

 

すでに治療計画が立てられていて、

治療が進められている段階だったので、

”オーダーされた鍼治療を確実に行う”というミッションでした。

 

患者様にご挨拶をして、

今日担当する旨を短くご説明して、

治療を始めました。

 

当時、まだまだ経験が足りなくて、

初めての患者様の身体を把握することに

四苦八苦して、

内心とても焦っていたことを思い出します。

 

何とか、ミッションをクリアして、

治療をおえた、その日の夕方。

 

指導教官からのまさかのお呼び出しびっくり

あの患者様から電話でクレームを受けたことを知らされます。

 

「あの若い女の先生の鍼が痛かった」

 

「次はあの先生に担当して欲しくない」

 

という内容だったと思います。

 

があーんポーンポーンポーンポーンポーンポーン

落ち込みましたね。

 

 

研修生の控え部屋で、泣いていたことを思い出します。

 

 

夜、先輩方に誘われて、

行きつけの居酒屋さんに行きました。

 

先輩方は私の話を、たくさん聞いてくれました。


ビィールママの言い分を、よーく聞いてくれて、


言葉足りない所も理解してくれました。


さすが、先輩です。


たくさん励ましてくれました。


苦労したことも労ってくれました。

 

その上で、


私の至らなさを

きっぱりと諭して下さいました。

 

 

 

誰だって、痛い鍼は受けたくない。

ビイールママ自身も痛い鍼は嫌いです。

 

この患者様、痛い印象だけが残ったと言うことは、

効果もなかったものと思います。

 

痛い上に効果がない鍼なんて受けたくない。

 

 

だから・・・

 

 

腕を磨いて、患者様に喜ばれる鍼灸師になりたい。


できる限り痛くない鍼を目指したい。

 

目指すものが、また少しハッキリしたのでした。

 

この出来事は、ビイールママの、

自ら歩む

本気の初めの一歩だったと思っています。

 

失敗したときって、何かと言い訳に走って、自分の非を認めたくないものです。


落ち込んでいたときのビイールママもそうでした。

 

あの時、私を信じてはっきりとクレームを伝えて下さった指導教官の先生、


私を優しくも厳しくきっぱりと諭して下さった先輩の方々、


皆様の愛情を、

今ひしひしと感じるのです。

 

自分の至らなさを知るから、成長していけるのですね。

 

当時の私の恵まれた研修環境に、

この文章を書きながらも、感謝が涙となって溢れてきます。

 

ふと、思い出して、書いてみたくなりました。



もう、25年も前の話ですニヤニヤ

 

 

 

 

思い出

Posted by beermam