肘の痛み 〜その2〜
前回の続きです。
ちょっと、固い話になりますが、
ご興味が合いましたら、お付き合い下さい
上腕骨内側上顆部痛や、外側上顆部痛は、
身体の能力より大きな負荷が掛かってしまったときに、
発症する病態として知られています。
テニスなどのスポーツ選手のoveruse、テニス肘
出産後のお母さん、←お子さんを抱っこで負荷になる
中高年女性の家事負担、←買い物での荷物運搬。大量の包丁作業。DIY作業。
それぞれ状況は違うけれど、
だいたい無理しちゃった覚えがあって、
痛みが発症して、治療始めるけれど
痛みがなかなか引かない・・・
負荷になっている状況が変わらないから、
練習休むわけに行かない
お子さん抱っこしないわけ行かない
家事しないわけ行かない…etc.
痛みが少し良くなると、
また使ってしまうから、
痛みが改善せずに
いたちごっこになりやすい
ですので、
相乗効果を狙って、アプローチします。
ビィールパパとの晩酌中に出てきたアプローチ法をまとめてみます。
まず、前出の患者様のように
頑なになってしまっている筋肉に治療を施して、
回復へのきっかけを作ります。
そして・・・
①炎症所見があればアイシングを取り入れます。
前出の患者様には、炎症所見が無かったので、行わなかったそうですが、
パルスしながら同時にアイシングは、とても効果的です。
パルスをしながら、アイシングについてアドバイスしつつ実践すると良いと思います。
アイシングを知らない患者様の場合は特に、
有効で、かつ凍傷を起こす心配の無い安心な方法を、
実践して、伝えることが大切です。
②治療を進める過程では、
治療する筋肉を一つに限らないことも大切だそうです。
具体的に言いますと、
例えば、前出の患者様は、示指に行っている深指屈筋で治療が奏功しました。
ですが、治療二回目以降、深指屈筋にこだわらず、
内側上顆に関連する筋肉から幅広く治療対象にするつもりで
再度検索するということです。
③痛みを引き起こした負荷を検討します。
何が負担になったのか?
患者様自身がすでに気付いていることもあります。
また、治療室で会話しながら、気付く場合もあります。
この負荷を減らすか、それ以上に身体機能を高めるか、
どちらかが必要になります。
アスリートの試合前のoveruseでしたら、
日常の鍛錬がその競技レベルに足りなかったということですから、
指導者を含めて一緒に検討するのが理想ですね。
オフシーズンのoveruseでしたら、
繰り返し練習した内容の、
身体の使い方が間違っているサインということですから、
これも指導者と共に検索・検討するのが理想ですね。
痛みに取り組むことによって、
パフォーマンスが上がる事を経験してもらえたらいいなと思います。
アスリートにとって、
痛みに対する取り組み方や、
周囲に助けを求める事を学ぶ重要な機会になります。
筋力低下が根底にある主婦の方の、スーパーからの買い物荷物が負担なら、
カートを使ってもらったり、
量的に多くなりすぎないようにルールを決めたり。
突発的な負荷(引っ越し、DIY作業)だったなら、
「あれはもうこりごり・・・」という記憶にしてもらって、
同じような状況は避けることが出来ます。
行動には感情が伴います。
そこに、自ら折り合いをつけて頂く事が必要です。
時に、それを見守ることしか出来ないこともあります。
ゆとりを持って臨みたいと思います。
④全身的なアプローチも時に必要だと思います。
ここでも、運動連鎖が関係してくると思います。
ここは、また、次の機会に考えたいと思います
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